初めは、少し退屈そうに感じるかもしれないが、いつの間にかそのストーリーに夢中になる。
タイトルからは、馬の映画化と思われるかもしれないが、馬の映画であり、馬の映画ではない。馬がストーリーを運んでいく、そして、その馬のひたむきさにこころが揺れる。人間が敵同士で争っていようと馬はただひたむきにまっすぐ前を見て、前に進み続ける。
馬が運ぶストーリーの中に様々な人間模様が描かれている。
誰もが日常的に感覚として、感じたことのある心情が描かれており、共感できることがあるだろう。
伏線もしっかり回収される。
見終わった後のエンドロールでスピルバーグの名前が現れた時、うなずいた。
スピルバーグらしからぬジャンルだが、ストーリー構成と表現力、メッセージ性はうなずかずにはいられない。
人間の悪の部分、良い部分、感情の変化や、本質など、人間という存在を凝縮して表現されている。
老若男女問わずおすすめできる映画。
※戦争のシーンもあるので、その点を気にされる場合は、控えたほうが良いかもしれない。戦争のことを学ぶ小学高学年からは、おすすめしたいところだ。
以下ネタバレ注意
農耕馬を買いに行った酔っぱらいの親父が、お金もないのにサラブレッドを買ってきた。
妻は激怒、息子は喜んだ。
息子が一生懸命に調教を始めるが支払いの集金が来た。
広大な荒れ地を耕すことができなければ土地も馬も回収されることに。
切羽詰まった酔っぱらい親父は、馬を殺そうと銃口を向ける。
息子が銃口の前に立ち、冷静に父親をなだめる。
妻も冷静に夫をなだめる。
荒れ地を耕す日が来た。大衆が興味本位で集まってくる。馬に農具を付け引かせるが、うまく掘り起こせず。
笑いものに、集金に来た金貸しは、終始小バカにしてくる。
皆も、あきらめて、まばらに人が散っていく。
その時、雨が降り出した。
雨でぬかるんだ土に農具が食い込む。勢いよく馬が走りだし、土地を掘り起こし始めた。
天の恵みだ!みるみる耕されていく。
まばらに散った大衆もその光景を見て再び集まり始めた。
そして、広大な荒れ地をすべて耕したのだ。
難を逃れたのもつかのま、さらなる難に見舞われる。
少年と馬は、その月日で信頼関係も築かれており平和な日常がくると思っていたが、時は戦時中・・・。
以降は、是非本編をご覧ください。
きっと感動すると思います。
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